ソニーα7RⅣ プロサービス向け展示会へ
このところ運がなく、仕事のスケジュールがうまく行きません。
それで最近はすごくヒマ。
せっかく打診のあった撮影も、偶然、その日に他の撮影があって、泣く泣くお断り、、、しかも、それが同じ日に2件も。どんだけ運がないんだ〜。
長くプロカメラマンをやっているとそういう時があります。良いときもあれば悪い時もある。
さて、そんな事で、時間があったので、ソニーがやっているソニーα7RⅣ プロサービス向け展示会へ行ってきました。
見たかったのはテザー撮影とiPadへの転送。
その他、6000万画素とか、全く興味なし。ちまたではファインダーが良くなったとか絶賛ですが、それも興味なし。
個人的には今のR3でほぼ問題ないんですよね。だからよほど変わらない限りは良くなったな〜なんて思いません。
テザー撮影に関しては1時間以上、ずーっと聞いてきました。
正確に言うと無線LANのテザー撮影なので、ワイヤレスだからテザー撮影とは言わないか。
でも、分かりにくいから、無線テザー撮影と書きます。ヘンな日本語になっていますが。
PCからの繋ぎ方は今までとほぼ同じ。カメラを無線LANアクセスポイントとして、そこに繋ぐ感じです。
多くの人が期待しているスピードですが、それなりの速さで転送はされます。でも、あくまでJPEGの2MB画像データの時だけ。
転送出来る画像データはJPEGの場合、2MBとオリジナル(6000万画素)の2種類が選べます。その他、RAWデータも転送可能です。ただ、RAWデータの転送はそれなりに時間が掛かります。僕の感想ではほぼ使えない。物撮りでよほど時間があるときに使うかも?という感じ。
現実的にはJPEGの2MB画像データを転送することになるでしょう。
PCなので、PC側アプリケーションはソニーのImagingEdgeです。
設定で、カメラ内のカードに同時記録も可能です。これは今までと同じ。
ただし、これも落とし穴があって、、、カメラ内記録を選択しての無線テザー撮影は以下の順番になります。
撮影>カメラ内記録>無線テザーで転送
これが1カット毎。
カメラ内記録は速いカードを使えば良いのですが、転送で遅くなると、次のカットも記録もしない。
カメラ内記録と転送スピード、どちらも速くないと、どちらかが足を引っ張ることになります。
その間、記録のランプは点きっぱなしに。転送のアイコンも延々と送っている表示になります。
意地悪く、シャッターを相当数切ったあと、転送が終わっていない間に無線LANをカットしてみました。
画像データはバッファにあるので、そのデータがどうなるか?
バッファに残ったデータはカメラ内記録されます。
その辺りは当然と言えば当然。何らかのエラーで転送が途切れるのは無線では良くあることで、それで撮影した画像がなくなってしまうのは致命的ですから。
僕が使うとすると、無線テザー撮影を使うときはカメラ内記録はRAW記録のみで、転送はJPEGの2MB画像データ、と言う設定をするでしょう。安心とスピードの両方を狙う感じですね。
あと、無線LANアクセスポイントとしての規格が2.4Ghzと5GHzの二つの電波を使えるようになったのがR4の売りですが、確かに5GHz帯を使うと若干速いです。PCが近くにあって、遮蔽物がないときは5GHzで問題ないでしょう。
5GHzで不安定だったとき、2.4GHzに変更するときは、一旦無線テザー撮影を切断しないとなりません。
「あ、ダメだ、、」と思っても、また設定を変えるのに切るのはちょっと面倒ですよね。まあ、規格上仕方ないのでしょうけど。
さて、iPadへの転送。
これは現時点ではまだ対応していませんでした。
まだ何度かiPadに繋ぐテストをしたのですが、R4のファームがまだ暫定版と言うことで、未対応でした。
発売時までにはこれも対応します。
そこで問題になるのが、バックアップ転送。
これ、僕以外のプロカメラマンの人も質問していました。
結論から言うと、バックアップ転送は期待したものではない、と言うことになります。
僕も知らなかったのですが、現時点でもバックアップ転送はα9とiPadで実現している、と言うことでそれも見せていただきました。
バックアップ転送とは、一回に数十枚、シャッターを押したとき、順次、全カットを送る、と言うことを指すそうです。
僕はこれを聞いて、? と思って確認しました。
今までは連続でシャッターを切ると、途中の画像は送らなかった、という説明。
え?そうなの???
確かに、連続してシャッターを切ると、送られてないことが多々あったので、エラーでも起きたのだろうと思っていましたが、実はそれは仕様だった、と言うこと。
まじか〜〜
で、バックアップ転送とは、その仕様をすべての画像データを送る仕様にした、ということです。
バックアップ転送と言う言葉の定義が、ユーザーとメーカーで違っていたんですね。
僕はてっきり、じゃんじゃん撮影して、カメラの電源を切った状態でも転送はされていく、という感じかな、と思っていたのですが。
ちなみにですが、カメラの電源を切った状態でも、設定すればiPad、iPhone、アンドロイドからアプリ経由で、内蔵カードのデータを閲覧する事は出来るようになると言うことです。
これだけでも十分進歩ですが。
あと一歩、バックグラウンドで自動的にiPadに転送しておいて欲しい。それがプロカメラマンが望むバックアップ転送です。
それと、ハッセルブラッドが新しいX1DでiPadProとUSB接続してテザー撮影が出来るようになったので、同じことをソニーαでも出来るようにお願いしました。
が、ハッセルブラッドがどうやってあの方法でテザー撮影が可能になっているのか?分からないそうです。僕と同じくiOSの仕様で、出来ないと思っていると言うこと。でも、ハッセルブラッドはやっている・・・仕様をどうくぐり抜けているのか?謎ですね。
以上、今日の展示会で知り得た話。
もちろん、僕の希望は伝えてきましたが、なかなか伝わりにくい話ではありますね。
昔の写真の整理から。2006年 使っているカメラはニコンD1x。
僕も進歩がないな・・
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