α9 の致命的な死角
先月のことです、あるスポーツイベントの撮影がありました。
場所は都内の小学校。そこの体育館での撮影でした。
スポーツイベントは僕の仕事ではほとんどないくらいの頻度ですが、依頼された限りは全力を尽くします。
α9を買ってからはこの手のイベントの撮影も楽勝だし、上がりも今までの僕では撮れなかったものになっていると感じてます。
そこで問題が起きました。
その日はメインがα9、サブでα7R Ⅲ。レンズはそれぞれ、24-105.70-200のソニー純正レンズを使っています。
最初の方で、画像確認をしていたら、なんか部分部分で明るさの違いとか色の変化があると思いました。これはフリッカーだなと思ったのですが、スポーツの撮影なので、速いシャッタースピードとコマ数は必須です。フリッカーレス撮影が出来るα7R Ⅲでの撮影ではイマイチなのです。
若干の色の変化は後で修正する方向で、でも、α9で撮るのは最低限の撮影にして、メインをα7R Ⅲに変更して撮影続行しました。
撮影後、体育館の床に向けていろいろな方法でシャッターを切ってみたのが以下の画像です。最初は電子シャッター撮影が原因だろうと思って、メカニカルにしたのですが、違いはありませんでした。
シャッタースピードを順番に変えていって、テストしてみました。
シャッタースピードで逃げられるのは低速にしたときだけ。
スポーツなので止める必要があり、少しでも高速シャッターを切りたいところです。
高速シャッターにすると、電子シャッターだろうが、メカニカルシャッターだろうが、どんな方法を使ってもα9ではこのように色の変化、明るさの変化が出てしまいます。
体育館の照明は良くある水銀灯だと思います。
ちなみにですが、同条件でα7R Ⅲのフリッカーレス機能をオンにした状態だとこのようなムラは出ません。
残念ですが、α9では逃げようがありません。
スポーツの撮影でα9を持っていく人はサブでフリッカーレス撮影が出来るα7R Ⅲ、または新型のα7Ⅲを持っていくことをオススメいたします。
この日の撮影は1000ショット以上、それを部分修正するのは相当大変でした。ちなみにRAWデータがあれば、現像ソフトでなんとか修正は出来ます。この時はLightroom ClassicCCを使いましたが、たぶん、それがもっとも効率的に数をこなせるでしょう。
僕もα9を買ってから、ここまで惨敗したのは初めてです。こういう環境での撮影がなかったのでしょう。これが同じような学校の体育館で起きることなのかどうか?分かりません。もちろん、低速シャッターにすれば問題ないことです。α9がフリッカーレス撮影機能を今後付けられるのかどうか?付けられるのなら絶対必要な機能です。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
湯浅さん、こんばんは。
α9はフリッカーレス機能がないのですね。ちなみに7R3の取説によると、サイレント撮影の場合は使えないということなんですが、不思議です。先日のステージ撮影ではフリッカーが出ていたのでこの機能を使って出なくなったはずなのですが。。
ちょっと撮影条件とか調べてみようかと思います。ちなみにこの機能使うとレリーズタイムラグが長くなるということなんですが、α9で実現できればデータの内部転送速度が速いので気にならないかもしれませんね。
投稿: hirosy | 2018.03.13 21:27