テザー撮影でピントがずれる問題 ソニーα7R II
先月くらいに書いた「ソニーα7,α9でのテザー撮影の盲点」の最後の方に書いたテザー撮影でピントが合わない問題ですが、原因が分かりました。
このブログはソニーの人も多く見ていらっしゃいます。もちろん、キヤノンの人も。見られているからどうのこうのではなくて、僕が感じているものを書いているだけなので、メーカーの人がそれをどう思うか?は別にどうでも良くて。
ただ、その件に関してメーカーから問い合わせがあれば対応します。というスタンスです。
で、今回のこの件もお問い合わせがあって、こちらの設定、使用状況を連絡して、再現するかどうか?テストしてもらいました。
結果は、再現しない。
実は、これについて、僕も気になっていて、知り合いの写真家でソニーユーザー、C1をお使いの人に時間の有るときにテストしてもらいました。そちらでも再現していませんでした。
そうなると、僕の環境の問題になります。
うちではα9ではその現象は出ないで、α7R IIでピントがずれます。
僕の事前の予想ではカメラの設定に寄るんじゃないか?と思いました。もし、バグなどだったらメーカーにも僕以外から問い合わせは行くでしょうから。メーカーでは他からの問い合わせは無いと言うことです。
仕事の合間にソニー本社へ行ってきました。
と言っても、うちから5分くらいですけどね。
確実に再現するように、自分のMacとカメラとケーブルを持参していきました。
到着したらミーティングルームに何人もいらして、ちょっとビビりましたけど。
その場で再現したので、あとは原因を探るだけです。カメラのソフトウェア担当者がメニュー設定をいじって、再度テスト。今度はバッチリになりました。
何を変えたのか?
今回問題になったのはこれです。
これはAFの設定で、AF-Sの時に
●ピントが合うことを優先
●シャッターを優先
●バランス重視
と3つの選択が出来るのです。
ピント優先はシャッターボタンを押してもAFでピントが合ってからシャッターが切れる設定。合わないとシャッターが切れません。
シャッター優先はAFをしていてもピントが合うまで待つことなくシャッターボタンを押したときにシャッターが切れる設定
バランス重視はその中間で、ピントを合わせに行くのが1回でピントが合ったらシャッターが切れるけど、そこで合焦しなかった場合でもシャッターが切れる設定です。
僕は瞬間を大事にしたいので押したら切れる設定にしていました。
シャッター優先ですね。
そこで、テザー撮影に戻ります。
実はテザー撮影時でもその設定は生きているのです。
でも、僕はカメラ単独で使うときはシャッターボタンにAFを割り当てていません。AFは親指フォーカスに設定しているので、カメラ単独で使っている時は、ピントが合っている合っていないにかかわらずシャッターボタンを押せばシャッターが切れます。この時にはAFは動きません。
今回の問題はテザー撮影で、C1からシャッターを切るとその信号の中に
AFする>シャッターが切れる
の一連動作となっている、と言うことでした。
つまりカメラ単独ではシャッターにAFオンは入っていないにもかかわらず、テザー撮影になるとシャッターを切る前にAFオンが入る、という仕様なのです。
トラブルの仕組みはこうです。
C1でAFを単独のAFボタンを押して合焦させたとしても、シャッターボタンをクリックすると、まずAFしてからシャッターが切れます。この時、カメラの設定がシャッター優先になっていると、合焦するしないにかかわらず、次の瞬間、シャッターが切れることになります。
AF動作は一度ピントを動かしてから再度合わせ直すので、事前にピントを合わせていても、再度ぼかして合わす、と言う流れになるので、そのぼかしている時にシャッターが切れてしまう。
これがピントが合わない問題の顛末です。
これは仕様とは言え、どうなの?ということで、メーカー内でも改善の方向で行くと言うことです。
なぜα9では問題にならなかったのだろうか?とおもったら、α9ではバランス重視にセットしていました。
この設定が良いのかどうか?僕の場合、いろいろなものを撮るので、吉と出るか凶と出るか?
しばらく使ってみます。
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