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2015.06.15

プロカメラマンはいらない?

先週、話題になったニュースですが、

シャーロット王女に王子がキス、初の兄妹ツーショット写真

この写真、キャサリン妃が撮影した写真です。
報道ではキヤノン製のデジタル一眼レフカメラをお使いで、写真が趣味だと報じられています。

たぶん、一昔前まではこういう写真は王室専属のカメラマンが撮影していたはずです。一昔前といっても、デジタルカメラが普及する以前なので、ほんの10〜20年前くらいの話ですが。

これをもってしてプロカメラマンの仕事がなくなる、とは言いませんが、このニュースを聞くと、心中穏やかではいられないプロカメラマンが多いのではないでしょうか。

まあ、子供の写真はプロがどうやっても、その親には勝てないジャンルではありますけどね。

日本でもお子さんをお持ちの方で、自分でカメラを持っている人なら、自分の子供の写真では誰にも負けないという人は多いでしょう。
それでも、753など、折に触れてちゃんとした写真を撮るという文化は残っていますし、子供の多い地域では子供写真館的なシステムもちゃんと機能しています。

ようは使い分け、だと思うのですが。

最近、怖いのはここ数年の写真ブームで、高品質な写真を撮れるカメラを、趣味の一環として購入する人が増えていること。それによって、高品質な写真が以前にも増して、プロカメラマンでなくても撮れる時代になったと言うこと。

もう何年も前から言われている話ですが、この数年の非プロカメラマンの技術向上は、恐ろしいものがあります。>プロにとってですが。

高機能なカメラを持った人は、そのカメラでどんどん写真を撮っていきます。まるで高機能なライフルを買ったハンターのように。英語では写真を撮ることも狩猟をすることも「Shooting」と言いますが、まったく同じように、獲物を撃つがごとく、写真を撮りたくなるのが、良いカメラを買ったときの衝動です。

僕の主戦場は広告写真なので、まだそれを脅かされていないですが、自然写真、風景写真、それと、モデル写真、スナップ写真は以前からプロと素人の区別がしにくい、されにくい分野でした。

今後はひょっとすると、それがジャンル問わず、すべての写真に素人が浸食してくる時代になると思います。

プロカメラマンはいらなくなるのか?

そうはなりません。

素人がやりたがらない、出来ない撮影をプロがやるようになりますから。

たとえば、工場のように次から次へと、大量の物撮りをする仕事とか、マラソンなど、競技に参加している選手すべてを撮影して、それを販売するような仕事など。・・・プロとしての技量は、そのような大量カットをある一定レベルで効率的に撮影していくというところで発揮する。

または、非常に高度な広告撮影が出来るカメラマン、タレントとか、ハイレベルの物撮りとか、合成前提の撮影とか。

あとは素人を教える先生としてのプロカメラマン。現在、多くのプロカメラマンが目指しているジャンルかもしれません。

もう一つ残るジャンルは、作家性の高い、フォトグラファーですね。
今、多くの若いカメラマンが目指しているのはこのジャンルです。
ただ、このジャンルは非常にハードルが高いですからね。

10年後、プロカメラマンはどういう仕事で残っているのか?30年もこの仕事をしてきている僕が、まったく予想が付かなくなってきました。デジタル化の波を生き残っても、写真への素人進出の波までは、まったく予想してなかった。

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コメント

この写真、どうもリリースされてから気になっていました。BBCによるとCanon 5D MK IIでキャサリン妃が撮影されていたそうです。それと、この写真目を見てみると右からストロボ1灯使用しているように思えるのですが。http://www.bbc.com/news/uk-33035006 どうなんでしょうね。

投稿: 吉田 | 2015.06.15 18:24

吉田さん、ありがとうございます!
僕はストロボは使っていないと思います。右からの光源は窓ではないかと。自然光で撮っているんじゃ無いかと思います。背景のボケ具合など考えると、ストロボで同じように撮るには難易度が高い。自然光で絞りを開けて、何枚もシャッターを切ってモデルの表情を待つ撮り方でしょう。

投稿: tats | 2015.06.16 10:48

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