デジタルカメラの行く末 動画編
1,2週間前のことだけど、僕たちの業界の業界紙編集長とのお話しの中です。
先月の沖縄ロケとか、それ以外でもそうなんですが、ムービーのチームと一緒になると、使っているカメラがここ1年くらいで急激に変わったという話をしました。
どう変わったか?というと、今までは35タイプのスチルのデジタルカメラを無理矢理ムービーカメラとして使ってきていたムービーの世界でしたが、このところ、そんなムービーのチームとは遭遇しません。ではカメラは何かというと、キヤノンのCです。C100とかC300ですね。この1年くらいで急激にこのCにカメラはシフトしてしまいました。
編集長もそのことは気がついていて、「今時、35のデジカメを使っているムービーはかなり予算のないところくらいですね〜」と言ってました。
タイムリーに那和さんのブログにもデジタルカメラで撮るムービーの話は出ていますが、僕も同意見です。
昨今のムービーのチームの使用機材を見ても、ムービーの世界ではスチルカメラを使うという次元を去年位を境にして通り過ぎたと思います。もちろん、今でもサブとして使うシーンは多いでしょう。でも、メインストリームはキヤノンCのようなデジタルムービー専用機になるでしょう。
デジタルカメラで撮るムービーは、ここ数年来の潮流でした。スチルカメラマンの多くも、動画を手がける、もしくは勉強したのも、ここ数年です。
たぶんですが、その山はもう超えてしまったと推測しています。スチルカメラマンにくる動画の仕事は、当初からそうでしたが、予算が無い仕事です。ムービー専業のところに出せない、スチルの仕事と一緒に出来ないか?という、そもそものスタートが違うところから始まりました。
もちろん、今でも地方ではスチル、ムービー、両方やっているカメラマンは多く存在しています。それは、地方ならではのことでしょう。東京では仕事量が桁違いにあるので、スチルだけ、ムービーだけで十分生きていける人は多いです。スチルでも取材だけ、広告だけ、みたいに細分化されて、その世界だけで生きていけます。
ニコンDfのように動画機能を省くカメラが多くなるとは思いませんが、ハイエンドほど、必要ないという人は多いと思います。ムービーもハイエンドほど、専用機の方が使いやすいでしょうから。
それを考えると、この数年のスチルカメラマンの動画ブームは、一瞬の輝きのように収束していくのかもしれません。
もう一点、動画がらみでは、新しいMacProの件もあります。
新しいMacProは、というか、Apple全体がすでにそうなのかもしれませんが、スチルの処理をするという目的とはすでに離れてしまったところに行ったという感があります。デュアルGPUなどスチルの仕事ではそうそういらないでしょう。動画をバリバリ編集というのに新型MacProは向いています。
僕は新型MacProを入れる入れないで、スチルカメラマンの動画への対応を分ける一つの分水嶺になると思っています。スチルだけならMacBookProやMacmini、iMacで十分。新型MacProを購入出来る人は、それなりの費用対効果を望むはずです。ムービーはトータルの予算はスチルよりも桁違いにあります。当然時間も掛かりますが。その時間を短縮するのはパワーのあるマシンを入れることです。
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