貴婦人と一角獣展
六本木、国立新美術館で開催中の貴婦人と一角獣展に行ってきました。
この展示はNHK3chの日曜美術館で取り上げてました。僕もそれを見ていて、概要は何となく分かっているつもりでした。
でも、実際に見に行くと、やっぱり本物は良いですね。テレビで見るのとはまたひと味もふた味も違います。
さて、この展示、いらっしゃった方はおわかりかと思いますが、展示会場が巨大です。タペストリーに当てている照明は、天井からのスポットライトでした。顔料などを使った壁画ではないですから、劣化が非常に気になっていると思われ、照明も暗く、そして、色温度の低いものが使われていました。低いものというのも誤解があるかもしれませんが。天井からのスポットライトということで、距離が通常の展示よりも離れていると思われます。そのせいで色温度も低くなってしまったと推測しています。
会場内で見ていた他の観客は、「テレビで見るとのは色が違うね〜。テレビのは直しすぎだな。」って。。。
現代の写真をやっている人なら、この時点で想像が付くと思いますが、会場内の照明が赤すぎるんです。決してTVが補正しすぎたわけではないと思いました。
この手の展示でいつも思うのは展示の照明の問題。あまりに低すぎですね。つまり赤い光だという点。紫外線カットを拡大解釈して、更に照度を落としたせいでしょう。
本当の色ってなんなのか?
この手の美術品の場合、実は、複製された印刷物の色が、最も現物に近いんじゃないか?なんて、思ってしまうことも多々あります。
だって、だれも、ちゃんとした照明の下、その美術品を見ることは出来ないのですから。複製を担当するごく限られた人以外は。
結局、テレビで見るとか、値段の高い画集で見るのが、実は最も現物に近い鑑賞方法なのかもしれません。
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