ColorEdge CG241WかNEC LCD2690WUXIか?
このブログの検索キーワードの上位にいつも入っている言葉があります。
CG241W
EIZOのColorEdgeシリーズというモニターの型番です。
過去にこのブログでも何度か取り上げたモニターです。注目のモニターなので反響も大きく、僕も揚げ足を取られました。(笑)
もうこのモニターについて書くのは辞めようと思っていましたが、検索して少しでも情報が欲しいという人が多いという事実にも背を向けていられません。
そんなことで、とりあえずの結論めいたお話しを。。。揚げ足取る人もお盆休みだと思うので。
現在、うちのスタジオで撮影取り込み専用としているのがNECの2690です。VA液晶とは違って視野角が広い点、液晶の大きさがほどほどである点、ハードウェア・キャリブレーション可能なこと、、、ということで結構気に入って使っています。
今年の4〜5月にナナオ様から241Wも短期にお貸しいただきました。同時にこの2台を使った経験からですが、、、
どちらも甲乙付けがたい、と言うことが単純な結論です。
まず、ハードとしての液晶は2690の方が使いやすいです。やはり視野角の問題が大きい。241Wは個人でたった1人で使う分には視野角の狭さも、多少慣れるでしょう。ただし、その際はデュアルモニターにしない方がいいです。2台のモニターがあると顔の位置が変わることが多いので、見るたびに視野角の変化が目に付きます。
次にソフト、これはナナオの圧勝。細部に渡って良くできています。デュアルモニターで使わない方がいいといいながら、2台で並べた時でももう一方に色を合わせることも可能です。
NECのソフトはまだまだ、、ナナオに追いつくのかどうか?難しいのでは?と思っています。
根本的な問題は、果たしてAdobeRGB対応のモニターが必要なのかどうか?
2690を使って半年になりますが、あって良かったと言うことはほとんどありません。僕の仕事がそれを生かすくらいの色を持っていないと言うこともあるでしょう。
電塾勉強会でもあるモニタメーカーの方が「いたずらに広色域のモニターが出てくることがみんなにとって良いことなのか?」と言う問いかけをしていました。通常の商業印刷では出ないような色が見えても、、、メリットどころかデメリットだけだと思います。もちろん、最近のインクジェットプリンター前提のお話しなら良いのです。インクジェットプリンターは激しく進化して行ってます。商業印刷は昔ながらの4色。コスト最優先の仕事はこの先も印刷形態の変化は見込めないと思われます。
以上のことから、第2の結論。
この2台を迷う商業印刷の仕事が多いプロカメラマンなら、ColorEdge CG211が良いと思います。sRGBモニターとして最高峰です。
他のジャンルのカメラマン、アマチュアカメラマンの方は何を選んだらいいのか??・・・今のところ、分かりません。ただ、、、NECの3090は電塾勉強会でも評判は良かったです。
さて、モニターという商品ですが、僕たちカメラマン、もしくはデザイナー、印刷関係者がどのくらい買うのでしょうか?
先の電塾勉強会でのあるメーカーさんのお話しですが、ディスプレイメーカーの上得意先は証券会社などです。大きいところだと1フロアに3000台のモニターが入っているそうです。
さてさて、僕たちの業界ですが、、、東京にカメラマンが何人いるか?キヤノンのプロ会員で東京地区での登録は2000人と言われています。(あくまでもウワサレベルの数字) そのカメラマン全員が液晶モニターを買ったとしても2000台です。
かたや、1フロアに3000台、かたや東京地区で2000台、、、誰が考えてもプロカメラマン相手に商品を作ったって儲からない、と思うはずです。
以上は単なる数字遊び。。。
ですが、現実もそんなモンだと思います。つまりスチル写真用としてモニターを作ってくれているだけでも、ありがたいのです。
モニター単体も主流は動画用モニターです。スチル写真を第一に考えているモニターは非常に少数、、そんな液晶単体をモニターメーカーは四苦八苦してスチル描画用にしているわけです。
ひょっとしてもっと不景気になったら、、スチル用液晶なんてあっと言う間に生産カットされるかもしれません。
そう考えると、今は悩めるだけ幸せな時代なのかも・・
以上の文章はあくまでも個人的な感想、憶測です。適当に流して下さいネ〜。
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