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2008.01.06

著作権について思う新年

ライオンキングを見に劇場に入ったときのことです。

劇場の中の風景をブログ用に撮っておこうと思って、何枚か写真を撮ったあと、係員が飛んできました。

「今、写真を撮られていたと思いますが、画像を確認させていただいてよろしいでしょうか?」

と、、、最初、?と思ったのですが、、、

「舞台の緞帳に描かれている絵に、著作権がありますので」というご説明。

確かに。。。

別にごねる必要もなかったので、その場で撮った画像を消去して一件落着です。

その一件で、写真と撮るのもなかなか難しい世の中だな〜と、正直思いました。

自分の仕事も、そう言う著作権が発生する仕事をしていますが、自分で撮る写真の、その中に写っているものに付属している著作権にまでは、なかなか意識がまわらないことが多いです。

たとえば今年頂いた年賀状の中でも、僕の目から見ても著作権に抵触する写真という人が、何人かいらっしゃいました。仕事上でも画像修正、画像合成が多くなった昨今です。素材としての元画像に他の画像を合わせて、それで自分の作品に仕立てる、、ということが簡単にできてしまいます。

一例を挙げれば、今年の干支であるネズミの置物を撮影して、それを年賀状にした場合、置物を作った作者に著作権はあり、それを無断使用したという事になってしまいます。

仕事上ではディレクター、編集など、それをチェックして、責任を取る立場の人が存在しますが、個人の年賀状では、チェックする人は存在しません。
まあ、大抵の場合、そんな個人は相手にされないので、大それた問題にもならないで済むというのが、現実ですが。。。

最初に書きましたが、僕もそうですが、多くのカメラマンの場合、自分の撮った写真に対しての著作権には神経質ですが、撮影された写真に写っている商品、それの権利には、意外に無頓着だったりします。

アマチュアではお目こぼしもあるでしょうけど、プロとなると話は別ですからね。
プロとしてやっていくのなら、気をつけたい問題です。

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コメント

建物や彫刻など構造物の著作権もさることながら、
肖像権というのも厄介なものです。
仕事がら観光地でビデオを回す機会が多いのですが、
至近距離で観光客の顔がハッキリと写るような場合は、
なるべくやり過ごすようにしています。
カップルだと特によろしくない人たちもいるようなので(笑)。
でも人波をやり過ごしているうちに、
良い光線状態も終わってしまうことも多々あるので、
人が多い場所での撮影は気を遣います。

投稿: BigDipper | 2008.01.07 08:28

ま、面倒な問題ですね。

被写体や撮影場所が権利を主張するかもしれないと考えて全部正式な許可を取るのも無理ですしね。しかも「言った、言わない」になるのもアレだからと全部書面に捺印、とか、、

ただ、何のための「権利」なのかの根本を離れて権利主張が行き過ぎている面があると思います。
湯浅さんとは逆に、写真家の発表権利を侵害されていると感じることもありますよ。

私の場合、ネットストーカーに監視されていて、
なんかけちつけられそうな被写体のところにはいちいち「通報」してくださるので、根回しとか大変です。

関係者みんながそれぞれ権利を持っている、それを尊重しあう、ということが基本かな、と思います。

投稿: おーくま | 2008.01.07 08:28

著作権というのは親告罪ですので、権利保持者が侵害かどうかを判断しなくてはならない。という訳で、まあ理屈はともかく、昨今の風潮は少し過敏と思う点もあります。

アイドルが肖像権を主張する話がニュースになってましたが(確かにアイコラなんてひどいのもあります)、有名人は目立ってナンボだから権利は多少制限されるという判例もあるし、第一、そんなに嫌ならアイドルなんてなるなという見方もあるでしょうしね。

著作権に限らず、何だか最近は理屈の裏付けもなしにやたらと過激に反応する傾向があります。だから体に良い食べ物なんてな話でスーパーから納豆が消えたりする訳ですが、地球温暖化など怪しさ200%で、本当にCO2が作用してるという科学的な裏付けなんて無い。CO2は産業革命以来一貫して増加していますが、1970年代には世界的な気温低下が起きてまして、当時、氷河期が来ると結構騒がれた事なんて、誰も覚えてない。そもそも温暖化そのものが怪しくて、三宅島や南極などの観測データでは気温上昇など検出されていません。都市のヒートアイランド化は紛れもなく起きてますが、それとCO2は明らかに無関係です。

投稿: YShimizu | 2008.01.07 20:24

例えば今回の湯浅さんの場合だったら、写真に撮る事は著作権違反ではない筈です。そのデータを悪用して初めて違反かどうかの話になります。何故なら絵に肖像権は無いからです。従って、係員の言える事は「何かに使ってはいけない」と念を押す事であって、消去を強制したら私有財産権侵害の恐れが逆に出て来るはず。

権利権利とうるさく言う割には、知的所有権を浅く見ているのが日本でして、例えばあの青色LEDをほぼ独力で開発した中村修二氏が典型でしょう。裁判所は彼の貢献度合いから見て600億の価値はあると判定したのに、財界や政府が寄ってたかってそれを8億円に値切って強制的に和解させた。つまり、著作権だの何だのと振り回している本音は、自分らの権益確保しか無いって事なんです。それが本当の問題点。

投稿: YShimizu | 2008.01.07 20:34

皆様、ありがとうございます。まとめてで失礼いたします。
この件ですが、よくよく考えてみると、演目がライオンキングだったというのも有りますね。というのは元はディズニーですから、、この業界ではディズニーの著作権、版権、肖像権などのチェックが厳しいのは有名なお話です。
それと、館内(舞台、客席のあるところ)全体が撮影禁止だった、、という事もあったかも知れません。実のところ、館内が撮影禁止かどうか?見ていませんでした。もちろん、開演後は撮影禁止なのは言うまでもないですが、客入れのごたついているときですからね、、、。

あまり神経質になるのも、、と思いますが、おーくまさんの例もあるように、揚げ足を取ろうとする人間には絶好のチャンスを与えることになります。

石橋を叩いて渡るくらいの、常にそんな注意が必要になる時代ですね〜。

投稿: tatsphoto | 2008.01.07 23:07

あけましておめでとうございます。

新春ドリームフォトですか!文字通り夢があっていいですね!今年も色々ご活躍期待しています。

今年もも御指導ご鞭撻宜しく御願い申上げます。

土屋勝義

投稿: Tsu- | 2008.01.08 00:16

Tsu- さん、ありがとうございます。
夢のある仕事がしたいですね!お互いに。
土屋さんのお仕事なんかは、僕から見ると羨望のまなざし!!!笑
今年もよろしくお願いしますネ!

投稿: tatsphoto | 2008.01.09 20:39

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