1Dsmk2修理
金曜日、1Dsmk2の修理が出来たというので引き取りに行く。
ついでに来週からの写真展の展示作品もキヤノンに預かってもらうため持って行くことにする。
カメラの修理はFireWireの端子のぐらつきによる接触不良。2台持っている1Dsmk2の2台共が同じ故障で、それをごまかしながらこの数ヶ月、仕事してきたけど、修理代換えが来たというので、修理に出したものだ。
ちなみに修理代換えを頼んでから、それが来たのは2ヶ月後。(苦笑)
1Dsmk2はキヤノンの中でもっとも高価なカメラ、もっとも高画素なカメラで、修理代換えの台数が少ないのかと推測される。
カウンターで順番待ちをしていたら、他のカメラマンが修理に出しているのがすぐ横なので、聞き耳を立ててみる。
「次の1D系はいつでるんですか?」
って、そんなの言えるわけないジャン、、と内心思いながら聞いていた。キヤノンの担当の人は、「いや〜、知っていてもお答えできないんですよ。」と当然の答え。
いろいろなウワサでは今夏に出るというのが、まことしやかにささやかれているけど、、、
そのカメラマンが帰ったあとに、次のカメラマンが修理カウンターに付く。すると、また同じ質問・・・「新型っていつ出るの?去年1Dmk2買ったらすぐにNが出て頭に来たんだよ」って・・・
そりゃ、おっしゃること、ごもっともです。
でも、言えないと言うことも分かってあげてください。CPS会員なら。
万が一、その情報を知ったら、あなたは誰かに言ってしまうでしょ?そしたら大事になって、誰かの人生が狂ってしまいます。オトナでしたら分かってあげてください。
まあ、お気持ちはよく分かりますけどね。
デジタル時代になってから、カメラマンの一つの才能として、新型機が出る前に旧型機を売り抜く、という投資家のような才能を発揮する人が出てきた。新型が出れば旧型は値下がりする。その前に売って新型に買い換えたい・・・これも生き抜くための才能でもあるんだけど。昔みたいにフラッグシップ機を買っておけばほぼ一生ものという時代ではない。僕が最初に買ったニコンのD1は当時80万。今では数万でも買い手が見つからないのでは?と思うくらい値下がっている。ホンの数年の間に。
バブル以降、「損をしたくない」という心理が消費者の間に染みついている。だからブランド品が売れるわけだし、どうでも良い商品は100円ショップで買うようになる。
デジタルカメラはまだまだ進化していく商品だろう。新製品もどんどん出てくる。それを使っていく僕たちカメラマンは、「良い写真を撮る」という本来の趣旨からははずれた、「損をしない」商売という、ある意味セコイ精神を植え付けられてしまった。
メーカーに責任がある、とは言いたくない。
時代の変換点という認識が一番正しいと思う。
篭屋が馬車へ、そして車へと変遷していったように、時代とともに必要とされる人、ものが変わってくる。カメラマンという商売が今後どう必要とされるのかは、誰も分からないだろうけど、、、
すくなくても、僕が第一線で働いているだろう今後10年くらいは今のままかなと思う。
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コメント
良い文章です。
投稿: さ。 | 2006.07.29 18:52