さよならCP-31
カラープロセッサーCP-31を処分した。
来年、都内に引っ越すので、ここ浦安の家よりも若干狭くなることもあり、また、最近はのんびりカラープリントをやっている時間もなくなってしまい、この際、引き伸ばし関係、すべてを処分することにした。
カラープロセッサーCP-31の他に、4×5のカラー引き伸ばし機、そしてレンズ、処理液、コンタクトプリンター等々、、、暗室用品すべて一括でヤフオクで売りに出したのが先週のこと。
欲しい人にとっては欲しくてたまらないカラー引き伸ばしのセットだが、都内でカラーの暗室を確保するのはなかなか難しい。地方に家のある人ならまだしも、、あるカメラマンなどは暗室用に安いアパートを一件借りていて、暗室をするときだけそこに行くと言うことをやっているくらい。今年の夏に、知人で欲しいという人がいたので、売るつもりでいたが、「置く場所が確保できない」という理由で辞退された。
そんなことで、ヤフオクで売れるのかどうか?少し不安だった。
結果的には予想以上の値段で売れたので、よかったけどね。
買い主はフリーカメラマンになりたてのMさん。
これからこれでカラープリントして作品作りをしていきたいとおっしゃっていた。
僕も5年ほど前にこれを手に入れたときのことを今でもよく覚えている。「作品作りをして、写真展をやって、、、」、みたいな夢を思い描いていた。
去年、コダックフォトサロンで個展が出来たのも、このカラープリントでの作品のおかげだ。この個展をやっていなければAPAに入ることもなかったろう。ある意味、僕のカメラマン人生を変えた出来事だとも言える。
その機械が若いお二人に渡っていくことが、僕にとっても一番うれしい。たぶん、Mさんのカメラマン人生にとって良い出来事になるんじゃないだろうか?
引き伸ばしセットの無くなった和室をぼんやり見ていると、何とも言えない、喪失感だった。涙が出るほど。。。
デジタルものの世間的には高いと言われる機材を使っているけど、そんなものが何台あっても、処分しても、何の感慨も感じない。が、アナログの暗室は特別なもの。金額的に言えば中堅のデジカメ1台分だけど、そこから得られる満足感は何百万もの価値があるのだと思う。
たぶん、もう一生アナログ暗室を持つこともないだろう。
これと一緒だった5年間が僕にあったということは、カメラマン人生としても良い時間を過ごせたと思う。
ありがとう!CP-31。
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