クリップオンストロボの使い方
さて本題ですが、、、
この業界でかなり有名な新藤さんの日記でも紹介されているキヤノンクリップオンストロボと無線トランスミッターSTE2の組み合わせでの撮影例。
ストロボはキヤノン580EX,540EZの2台。
EOS3の時にSTE2と540EZの組み合わせで買ったが、露出の当たりはずれが激しく、結果的に使い物にならなかったものだ。当時はフィルム時代なので、露出のはずれは致命的。
それから時代が数年経って、現在。デジタル撮影が当たり前になったので、現場で露出がどうか?1ショットごとに確認できる時代になった。これによって当たりはずれのある機械でも使えるようになったという話だ。
クリップオンストロボに傘を付けて「傘バン」2発で、某S社の新製品開発室での撮影。
使う大きさもそれほど大きくならない(A5くらい)と言うことなので、20D2台とクリップオン2発の体勢でロケに行く。スタンドと傘を入れてもそれほどの機材にならないので、十分電車で行ける身軽さだ。
今まではこの手の撮影は必ずモノブロック2台で行っていたのだが、現場での電源確保と、行き帰りの重さなどがひっかかる。ただ、モノブロックでも今はかなり軽い機種も出ているので、重量が半分にまではなっていないだろう。それとクリップオンは電池駆動なので大量に撮影する時、1日何本も撮影をこなすような時は電池では途中で切れるおそれがある。
クリップオン2発とモノブロック2発、決定的に違うのは「光の周り方」だ。クリップオンの場合、大きさの割に光量を上げる必要上、発光部にレンズのような物を付けて集光させて画角内だけに光が当たるようにしている。電源タイプのストロボの場合はそういう構造ではないので、発光管のところから光が散るような感じで、被写体以外にも部屋の壁、天井などに光が当たり、結果的に「まわる」光になっている。
撮る物が限定されていればクリップオンでも十分撮影可能だが、何が起こるか分からないのがこの手の撮影。理想を言えばちゃんとしたストロボを持って行くに越したことはないだろう。
なお、上の写真ではストロボの向きが適当なので、それを参考にしないように。
現場で便利なのはコードレスで使えること。そしてカメラ側で2台の光量比を簡単に変えることが出来ること。この2点のメリットはかなりでかい。だが、オートでの発光しかできないので、極端に言えば撮るたびに微妙に露出などが変わる点。結果的に後処理でその差を埋めなければならないので、その手間を考えるとどうかな?現場で楽をするか?後で楽をするか?の選択になる。同じように色温度にも注意したい。今回は同じ傘がなかったのでメーカーの違う傘を2種類使ったが、これも厳密に言うとダメ。傘によって色温度が違ってしまうので、後でその差を揃えるのはかなり難しいし、手間も掛かる。
ちゃんとした写真を作ろうと思うのなら、手間は変わらない。どこかで手を抜けば必ずどこかで手間が掛かるようになっている。それをしないと完成度の低い写真しかできない。何でもかんでも自動でちゃんとした物が出来ればプロはいらないって言うお話だ。
| 固定リンク
コメント
インタビュー写真ですね。人によってやり方がずいぶん違うものですな。面白いです。
投稿: おーくま | 2005.05.07 05:41